2. 接遇・介助の基本的なこころがまえ
1] 接遇・介助の基本的なこころがまえ
●お客さまの人格を尊重する
障害のあるお客さま、高齢のお客さまに尊厳を持って対応することは、接遇・介助において最も重要で基本的なことです。同じ社会に暮らす仲間として、特別視することなく接することが大切です。よくあるのが、介助者が同行している障害のあるお客さまと接する際に、介助者の方ばかりに話しかけてしまうことです。もちろん、両方とも大切なお客さまですが、これから介助を行うという時は、介助を必要とするお客さま本人に話しかけるのが基本です。
●お客さまのニーズを的確に把握する
障害のあるお客さま、高齢のお客さまの身体機能や障害の程度は、人により様々です。様々な生活上の要求があることは、わたしたちと何ら変わることはありません。勝手な思い込みや判断をせず、その人が何を必要としているのかよく聞き出すことが大切です。こちらの都合でサービスを押し付けるのではなく、お客さまの立場にたった応対で、他のお客さまと同じように快適な旅行をしてもらいます。
●お客さまができることは自主性に任せる
障害のあるお客さま、高齢のお客さまの多くは、自分のことはできる限り自分で行おうとしています。通常より多少時間がかかることはありますが、お客さまの自主的な行動を尊重し、介助は必要な部分だけに留めます。ただし、安全面で配慮が必要な場合は、積極的に声をかけて介助します。
●お客さまのプライベートなことは聞かない
障害のあるお客さまには、障害を持つに至った様々な理由があります。身体の状況や私的なことを聞かれると不快な思いをすることもあります。安全に介助を行うために必要な事項以外は、お客さまが望まない限り聞かないようにします。こうしたマナーは、他のお客さまに接する時と同じです。