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(6) ソフトウェアの認定

これは、ステージ2の段階で実施される。認証結果は書類で残す必要がある。

 

4) まとめ

最近は、廉価な汎用のコンピュータが多く出回っており、簡単に装置や機械に組み込みができる様になってきている。船舶等でも、最近、汎用コンピュータを使用した装置や簡単なソフトを組み込んだセンサーや機器も増えている。これらは、信号のデジタル化が進んでおり、機器間で信号を共通して利用できるものとなっている。しかし、殆どが単体の装置や機器で、単独で使用できるものである。近年では近代化船として機器間のインターフェイスを図り、機関関係や航海関係の装置の制御信号やセンサーからの信号を総合的に管理し、船を集中的に操船する装置の集中化が進んでいる。機器規則としては、IBS(Integrated Bridge System)がIMO(国際海事機関)・MSCにある。しかし、これらは、単独の機械を信号で関係付けたもので、衝突や座礁を回避するといった機能を持った装置やシステムではあるが、それぞれの機器が持つ安全機能は在来以上(ある状態における人間のとる行動に対して、将来予測を出す等。例えば、当直者が舵を右にとった場合、監視システムは5分後にA船とB位置で衝突の可能性が予測されるので、操舵角の見直しを行って下さいのアナウンスを行う等、人のとる行為に対する将来予想技術等の取り込みが遅れているように思われる)にはなっていない。船の安全という観点からすると安全機能を総合的に考えた装置、システムにはなっていないと言える。もちろん、それぞれのパートの機能に、安全機能をできるだけ付加し、船としての安全を図るシステムとして設計してあるのではあろうが、ディジタル化が進んで、機器間の相互接続も規格化がされた現在、信号の処理も容易に行え、専用の安全関連系を付加したシステマッティックな監視/制御システムも可能であるだろうから、更に進んだ安全船への取り組みが可能であると考えられる。

 

引用文献:

・清水・福田編:機械安全工学、kk養賢堂

・IEC61508/JISC0508

 

 

 

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