・マリンの世界にてオランダがISOレベルにてランキングシステム(システム構築)導入に積極的である。これは最近のISO・IECにおける安全概念の取り纏めの延長線の出力と推定される。
・英がISOを抱き込んで安全認証に政府と関連団体、民間が結集して機能安全(JISC0508)、ユーザビリティーの考え(JISZ8530)を全ての規格に取り入れる動きをはじめたことはNAVの報告[002]からも理解できる。
[002]:A.Raffetti: Integrated Navigation System Safety Assessment Methodology, NAV99/ILA28 Conferance
(7) ランキングシステム(RS)の定義
船舶運用システムに於ける安全(環境を含む)を社会のニーズに合わせるべく、ライフサイクルにわたるリスクアセスメントに基づき、適切な設計、検証・認証、運用を行う。これら各プロセスに数量化評価を与えて、各自のシステムの安全尺度を公開提示することにより関係者、社会の用に供する。これにより永続する地球規模の社会活動に積極的に貢献する。在来のSOLAS・STCW条約に基づく運航は続けることして、RSは自主的規程とする。
ルールけでは安全・許容リスクは担保できていない現状認識において、SOLAS証書だけでは社会ニーズにあった安全担保能力の提示とその判断は困難である。
必要とする船舶を選定する上にて、荷主関係者の決定判断説明がとりやすい土壌を作る。これを第三者が安全性を評価して、公表していく。
安全の共通言語と共通認識はISO・IECの国際基本安全規格における概念に基づくことが現時点では妥当であろう。ここに於ける主要キーワードは、「システムにおけるエラー回避の原理は設計の運用段階におけるリスクアセスメントとその適切な解析手法等に基づく。」である。
(8) 船舶における総合ランキングシステムの構成要素は運航における安全・環境保全を確保する上にて次の重要なシステムからなる。
・船橋当直システム 多発海難事故防止
・荷役システム 油流失事故防止・大気汚染防止
・着離桟システム 多発桟橋事故低減
・機関部動力システム 省エネ・大気汚染防止
・その他
(9) RSにおける数量化(定量化)
a:レベルの設定(大枠の把握の為):カテゴリー1〜7
例として機械安全分野(ISO13849CD)における能力評価レベ(カテゴリー1〜4)としての表現としての実例が表-1にある。