なお、このZの値は中心線の片側だけの値であるから、竜骨、中心線貫通板、中心線平置板の寸法には1/2がかかっている。

梁上側板というのは、一番外舷側の鋼甲板という意味で、船の幅の狭くなった所でも舷縁に沿ってある幅を保ち、他の鋼甲板より厚めにとる。その幅は(805-2])に、中央部の厚さは(805-3])に、船首尾部の厚さは(805-4])による。甲板口側線外の鋼甲板(半梁の上に張るもの、全通梁の上でもこれに相応ずるもの)の厚さは(806-1])、これ以外の上甲板の厚さは(806-2])による。船首楼甲板および船橋楼甲板の厚さは(803-3])により、船尾楼甲板の厚さは(806-4])による。
10. 船首尾防撓構造(NKによる)
船首倉内の肋板の厚さは(1-03)による。ここの部分の構造の要点は、船首材、左右外板を肋板、中心線内竜骨で十分堅牢に固着し一体として働かせることにある。
さらに、(1-04)には防撓梁の設け方があり、梁上側板をこれに付ける場合にはその幅および厚さについて(1-04-3])に規定がある。この部分の肋骨と防撓梁の断面係数についても(1-04-1])に規定がある。
船首隔壁と船首から0.15Lの個所との間には、前項の防撓梁につけた梁上側板の延長上に船側縦通材を設ける。その構造は(1-11)に規定されている。本船では第19図に示すように、倉口前端のウェブフレームまで船側縦通材を設け、その寸法はウェブフレームとほぼ同等としている。