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舵の大きさは、類型船の資料を参考にするか、種々の船型についての自航模型船による操縦性試験の結果を参考にして決定すればよい。一般に舵面積のL×dに対する割合は下表の程度である。

 

第2-5表 舵面積

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CBの小さい船で、十分な旋回性を与えるためには、舵の大きさを大きくすればよいが、ある程度以上の大きさになるとその効果は失われるのでむやみに舵を大きくしても意味がない。

舵の断面形状は、一般には流線型で、縦横比、舵軸中心より舵前縁までの面積と舵軸中心より舵後縁までの面積の比に一定の目安があるが、航海速力8ノット以下の小型船では舵は流線型断面より矩形断面がよい。2軸1枚舵のカー・フェリーは、舵側面形状が高さ(垂直方向の寸法)より幅(船首・尾方向の寸法)が大きい方が舵ききがよい。この傾向は低速航行時特に顕著である。

舵の取付位置については、極力推進器後流中に位置するよう努力することが望ましく、舵の形状と取付位置によっては大きい舵角で失速することもある。

(2) 風浪中の操縦性能

一般に、波の中では追波の場合、出会い周期が長く、波長が船の長さ程度のとき、操縦性がいちじるしく低下する。強風下では、船の安全性からも、船首を風上に向けるほうが好ましく、風圧側面積の中心をなるべく後方にずらすほうが良い。

 

2.2.5 その他

水線上の形状は、一般配置、外観上、外玄艤装等に関連する。以下に水線上形状の主要点を挙げる。

(1) 甲板床面積

甲板床面積は、倉口の数及び大きさ、居住区に必要な床面積、揚錨係船関係装置等を考慮して決定する。

 

 

 

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