i) 計測はできる限り1人で行い、個人差による計測誤差のない扱いにする。
j) 計測細ひもは、伸縮のないものを使用する。
2.2.9 結線図
(1) 一般
電装工事の後半における重要な作業として結線作業がある。
結線の誤りによる誤作動は機器の試験工程に多大な影響を及ぼし、船の完工を遅らせる原因ともなりかねない。
結線は誤結線を防ぐと同時に、結線作業者の能率向上と、船内試験担当者のチェックの効率化を計るため、わかりやすい図面とすることが大切である。
(2) 結線図内容(図2.26)
結線図は一般に多心線回路の機器相互間の電線を機器の端子に接続するために作成されるが、極性のある回路や誤作動の要員となるような複雑な回路は、2心、3心の電線においても作成する必要がある。
多心線使用の回路については、誤結線の可能性が多いので、特に注意して作成する必要がある。
一般に結線図は装置別又は系統別に作成され、機器メーカーよりの承認用図の結線図及び端子配列図等を利用して造船所で接続する外部電線の電線種類、系統符号、心線番号、心線色分け、使用心線数、回路電圧等を図示する。特に機器の端子符号と心線番号又は色別を明確にし、当該回路についての情報を持たない作業者でも、容易に結線作業ができるように作成されている。
機器間の結線作業において機器の端子符号、端子数、端子配列が、相互に異なる場合が多く、また電線の心線番号とも合わない場合が多いので、機器の使用目的、作動要領などをよく知った上で、結線図を作成することが大切である。