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4. グリス注入装置

注油管がアフタピークタンク内にある場合は、タンクの水漲りテスト前に注油装置を取付けるが、一般には進水前に取付け注油することが多い。

5. 軸の初回転時には、パッキン押えを締め過ぎていないかを確かめる必要がある。

(e) キー合わせ

前項のテーパ合わせと同様に、キーを軸に止めネジで固定し、(嵌合いはH7m6程度)プロペラのキー溝とキー側面の摺合わせを行う。(この嵌合いの実際のクリアランスは、0.01〜0.04mm程度である。)

(f) コーンパートの嵌合いマーク

上記(c)項の検査時、船内で嵌合いの基準とするため、軸に罫書きを入れておく。(要すればポンチを打つ。)

(g) プロペラ軸の搭載

1. リグナムバイタには十分なグリスを塗布しておく。

2. 搬入経路の吊りピース、あるいはリフティングビームには、あらかじめ軸重量に応じたチエンブロックを用意する。

3. 玉掛けワイヤには、軸をいためぬよう麻ロープを巻いた物を使用すると良い。

4. キー溝を上にし、軸心と平行にチエンブロックで調整して、ブッシュ面まで挿入する。

5. 軸挿入後、スタンチューブのすきま計測をし、異常のない事を確認する。

(h) プロペラの搭載

1. キー溝を中心線上面となるように吊る。

2. プロペラ重量に応じたワイヤ、チエンブロック等を準備し、また、翼端に傷が付かないよう保護材を取付ける。

3. 船台傾斜に合わせて玉掛けを行う。

図1.1.8にその例を示す。

 

323-1.gif

図1.1.8 プロペラの玉掛け要領

 

4. プロペラを軸中心に合わせる例を図1.1.9に示す。

 

323-2.gif

図1.1.9 プロペラの心出し

 

 

 

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