メッキは、電気メッキ、溶融メッキ、浸透メッキ、金属溶射等の方法で、金属の表面に他の金属の皮膜を付着させる方法である。
23.2.2 電気防食
(1) 流電陽極法
一般に鋼に対してイオン化傾向の大きい亜鉛、アルミニウムなどを使って防食する方法である。
(2) 外部電源防食法
鉄鋼、アルミニウム、炭素、磁性酸化鉄、二酸化鉛、白金等を陽極に使用し、この陽極から船内電流を流し、常に防食すべき金属表面を防食電位以下に保って防食する方法がある。
23.3 保護亜鉛による防食
水線下に取付けられている舵、推進器、船尾管、船尾材、張出し軸受等のほか、船内にあっても海水と常に接している弁、管、ポンプ類の金属部に対しては、十分に有効な保護亜鉛を取付けないと、鋼の腐食や銅合金の脱亜鉛現象を生じるので、保護亜鉛を用いて防食を行う。
(1) 保護亜鉛の取付け数量
保護亜鉛の取付け数量は、舵、推進器等金属部の表面積、海水の水質、船の停泊航行その他の状態によって条件が変るので、正確に算定することは難しいが、基本的には被防食金属の所要防食電流密度と保護亜鉛からの発生電流とから次式によって算定する。
(2) 防食電流密度
所要の防食電流密度は、被防食金属1m2当りを防食するために必要な電流値である。この数値は、船の停泊中と航走中とでは異なるもので、航走中は停泊中よりも高く、約2倍になるという説もあるが、またある実験では、航走中は電食はないという見方もある。
また、この数値は決定的なものがなく、これを表すことが難しいが、次の数値を用いることとする。