第23章 防食
23.1 腐食の原因
金属の腐食の原因の大部分は、電気化学反応であって、大別すると次のとおりである。
(1) 局部電池作用
応力集中や残留応力のある部分、あるいは溶液の濃淡、溶液中の酸素の濃淡によって電位差を生じ、局部電池を形成して腐食する。
(2) 電池作用
イオン化傾向のある2種の金属によって電池が形成され、イオン化傾向の大きな陽極が腐食する。
海水中における金属の電極電位は、表23.1のとおりである。
(3) 外部電食
船内の外部電源が海中へ漏電することにより腐食する。電気設備のアース不良などによって停泊中船舶に起きることがある。
23.2 防食の方法
防食の方法として行われるものは、次のとおりである。
(1) 塗装
(2) メッキ
(3) 電気防食
23.2.1 塗装とメッキ
塗装は、塗料皮膜で金属面を覆い、外気及び水気を遮断する方法である。