18.10 燃料油管系と貨物油管系
18.10.1 燃料油取入管
二重底又は機関室付近に燃料油タンクを持つ船では、一般に機関室上方の露天甲板両舷の適当な位置に、燃料取入口を設ける。
燃料は重力又は機関室内の燃料移送ポンプにより各油タンクの燃料油管を経て、各油タンクに積み込まれる。
燃料油供給船のポンプ吐出口と船側の取入口とはホースで連絡する。
油タンクの少ない小型船の場合は、上掲の装置の代りに空気抜管や測深管を利用し、あるいは油タンクごとに独立した取入口を上甲板に設け、燃料油供給船のポンプで積み込むこともある。
18.10.2 貨物油取入取出管
貨物船のディープタンクには、一般貨物を積んだり、バラストタンクとして使用する場合がある。またタンクごとに異種の油を積む場合もある。
一般に、取入れ管は油タンクごとに独立してタンク頂部に設けた注入口に導く。
取出し管は、機関室に設けた専用の貨物油ポンプに導く。また、移動式ポンプを油タンクの頂板上に備えて人孔又はハッチからホースで吸引する。
18.10.3 油タンカーの貨物油管
油タンカーの貨物油管は、油主管とストリッピング管を各タンクからポンプ室に導く。
油主管はグループ別に設けて、これから支管を出す。
ストリッピング管は、主管を1本とし、これから支管を各タンクヘ導く。
各支管には仕切弁を設け、上甲板上の操作スタンドでスピンドル装置を操作する。
その他詳しくは、日本海事協会の規則を参照するとよい。
18.11 練習問題
1. 清水の給水方法について述べなさい。
2. ビルジ管とバラスト管の相違について述べなさい。
3. 各種の弁の名称とその特性を述べなさい。