(1) 旅客室「設」79条〜92条の2
(2) 旅客定員「設」93条〜96条
(3) 旅客に関する設備「設」97条〜107条
(4) 船員室等「設」109条〜115条
(5) 衛生設備「設」116条〜122条
(6) 脱出設備「設」122条の2〜122条の7
なお、「心」には各章について、かなり詳細が記されているから参照するとよい。
11.3 各室の艤装
(1) 公室
公室には、サロン、ラウンジ、食堂、喫煙室等がある。大型客船等では、運動室、娯楽室、バー、ベランダ等公室に準ずるものが設けられている。
公室は、旅客(又は船員)が常にくつろぐ社交的、公的な共通の場所であるから、次の事項を留意して設計しなければならない。
(a) 上甲板又はそれ以上のなるべく高所で見晴しや通風のよい場所に設ける。
(b) 窓、出入口等は極力大きくして、視界、通風をよくする。
(c) 家具類は、快適な生活ができるように安楽いす、ソファー、テーブル、戸棚、サイドボード、カードテーブル等その程度に応じて設ける。
(d) 天井、壁、床、カーテン等もその室に応じて設備する。
(2) 私室
私室には、個人室と2人室あるいは大勢を収容する室とがあるが、旅客(又は船員)が私的な生活の場所であることを考慮して設計しなければならない。
私的には、次のものを設備する。
(a) 寝台。下部にタンス式引き出し又は引き戸式物入れをつける。
(b) 物入れ。(衣服かけ、ワードローブ、ロッカー)
(c) 机と椅子。簡単な引き出し又は書棚付きとする。
(d) 洗面台。洗面器、鏡、タオル掛けをセットにしたものがよい。
(e) ソファーとテーブル。船の程度に応じて設ける。
(f) 便所と浴室。船の程度に応じて専用のものを設ける。
(g) その他。窓及び寝台のカーテン、ジュータン、暖房、冷房、通風装置、扇風機、帽子掛け、タオル掛等を必要に応じて設ける。
入口には必ず確実な旋錠をする。