また、現場で艤装工事が開始される前に諸準備を行うに十分な余裕を持って、取付図や関連図面を出図することがコストダウンや品質確保に欠かせないことはいうまでもない。
1.1.6 設計図面の種類
設計は最終的にその結果を図面という形で表わし、主官庁、協会、船主、メーカー等、社内外にその意志を明確に明確に伝達しなければならない。
以下に一般的な図面の種類とその内容について述べる。
(a) 図面リスト
船を建造するに当たり、出図しなければならない図面をリスト化したもので、主官庁、協会、船主への承認提出する図を明示する。また、艤装品を製作、注文する図面についてはその期間を見込み、出図予定日を記入する。
(b) 承認図書目録
各方面へ承認として提出する項目をあらかじめ意志表示するために作成する。
(c) メーカーリスト
使用する主要材及び装置(機器)の製造メーカーをリストアップし、あらかじめ船主と打合わせ、了解をとっておく為に作成する。(引渡し後のメインテナンスのために船主がメーカーの数を少なくしたいという意向がある)。また場合によっては主官庁に使用材のリストを提出しなければならないこともある。
(d) 計画図
艤装の基本図ともいうべきもので、この図面でどのような艤装をするかが読みとれるものでなければならない。種類としては下記のようなものがある。
イ) 配置図
ロ) 装置図
ハ) 系統図
ニ) 計算書
ホ) 標準工作要領
(e) 試験、検査方案
工事の過程あるいはある装置ごとに完了の時点において、計画通りの工事が行われているか、また性能は計画を満たしているかをあらかじめ計測、作動、検査をする項目とその内容を明確に表わしたものである。