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柳原さんいわく「本当にただの主婦が集まっただけ」であり、お金もなければ、コネもない。生協の廊下の一角を月五〇〇〇円で間借りし、机一個から始めた活動だったという。

「当初は、利用者もそう多くありませんでしたから、活動資金は自分たちで出し合ったお金と、年に数回開くバザーだけが頼りという状況でした」

だが「困ったときはお互いさま」を合い言葉に、介護や家事援助など利用者の立場に立ったケア活動を地道に展開してきた結果、一九九九年度の総ケア活動時間数は約一万九〇〇〇時間という過去最高の実績を記録。現在はNPO法人格も取得して、介護保険事業にも参入。それと並行して、「ミニデイサービスおちゃのま」の開所、移送サービス「オカピ」の事業開始、ホームヘルパー三級研修開講等、新たな事業も次々と立ち上げてきた。

「この一〇月からは、横浜市から委託を受けて、要介護認定で自立と判定された方々などを対象とした介護予防型デイサービスの事業も開始しました。ボランティアは地域市民で構成しているので、ヨガの先生がいたり、お茶の先生がいたりと、いろんな特技を持っている人たちがいる。だから趣味の講座を開いたり、利用者の中には元翻訳家がいるので、その人を講師に幼児向けの英語教室を開こうかといったことも計画している。

 

 

 

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