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喜・涙・笑

ふれあい活動奮戦記

かゆいところに手が届くような総合的な在宅福祉サービスを提供していきたい

NPO法人たすけあい あさひ (神奈川県)

 

「一つの団体でできることには所詮限りがある。でも、NPO団体やボランティア団体をゆるやかにネットワーク化し、各々の地域で各々の団体が培ってきた知恵や情報を交換し合えば、よりニーズに密着したサービスも提供できるはず。そんな思いから、横浜市内の在宅福祉支援グループなどが集まって、一九九九年の十一月に『市民セクターよこはま』というネットワーク組織をつくりました。現在では『たすけあいあさひ』も含めて一〇〇以上もの団体が加入していますが、みなとみらい21に洋服リフォームと福祉サービスの情報を提供する『コラボ』を出店したほか、活動種別の連絡会や研修会の実施、行政への提言、シンポジウムの開催など、さまざまな事業展開をしています。私たちとしては、こんなふうにしてNPOの活動がごく日常的なものとして地域に定着していけば、市民社会構築のための大きなうねりにつながっていくのではないかと期待しているんですよ」

 

こう語るのは、「市民セクターよこはま」の世話人も務める「たすけあいあさひ」の副理事長・柳原真理子さん。二足のわらじに目が回るほどの忙しさだというが、その話ぶりからは、地域福祉の充実にかける熱い思いがヒシヒシと伝わってくる。

 

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「地域活き活き暮らし展」足浴コーナー

 

自分たちで自分たちのための街づくりを

 

横浜市旭区を中心に在宅福祉サービス活動を行う「たすけあいあさひ」が発足したのは、一九九二年二月のこと。

「当時、生協活動の一環として、福祉やまちづくりなどについて学習会を開いていたんですが、行政サービスだけではすべての困っている人を助けることはできない。でも、身近にいる隣の人同士で助け合う仕組みをつくれば、気兼ねなく助け合いもできると考えたんですね。そのためにも、自分たちで自分たちの街づくりをしようということになったんです」

 

 

 

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