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もう1つは、農業プロジェクト。こちらは、現在、PTA会員の中の専業・兼業農家の方19名が参加。学校所有の100m2の田畑で、理科や特別活動の時間等での栽培活動を支援している。渡辺誠さんも、PTA副会長で、農業プロジェクトの委員。3人の子供が五和小に通う。

「昨年、さつまいも、お米、お茶、そば、ケナフを栽培しました。手もみのお茶作りの時は、子供たちが作ると時間がかかり、乾燥してしまう。私たちは、いいお茶も作りたいんですが、子供たちの支援ということで、我慢してアドバイザーに徹しています。お礼の手紙に、『楽しかった。また、お願いします』と書いてあると、自分は必要とされていると感じるんです」と、日に焼けた笑顔でうれしそうに話す。

大石校長に、先生方の反応を伺うと、「自分たちにできないことを教えていただいている」と、抵抗はなかった。「教師には、まず体験してほしい。やってみてまずかったら改める」と、さらなる発展を期待している。「成果として、問題を抱えた児童がほとんどいなくなりました。児童たちは、学校が好きで、朝から目を輝かせています」とも言う。

親たちの教育活動への直接的な参加は、子供たちの学習意欲を高め、心も育てているようだ。ぜひ、PTA活動で、子供たちの「先生」になってみてはいががでしようか。

 

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(上)“お米の先生”に田植えの仕方を質問。一つ一つ真剣に耳を傾ける子供たち。

(下)エポスクールで育てたもち米を、赤飯、ぼたもち、おぞうに、おせんべいに料理しているひとコマ。可愛い手で必死にお手伝い。

 

 

 

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