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新しいふれあい社会を考える

自立・助け合いへの第一歩

福祉機器をもっと身近に!

(取材・文/竹田美奈子)

 

あなたは福祉機器といったらどんなものを想像するだろう? たとえば「眼鏡」も福祉機器の一つだというと驚く人もいるかもしれない。そもそも福祉機器とは、障害や加齢で身体が弱った人が日常生活のさまざまな事柄を可能な限り自分でできるようサポート(支援)する生活用具のこと。福祉用具を利用することで、本人の自立度も高まり、介護にあたる家族の負担も減らすことができる。中高年になるにつれて自然に老眼鏡を掛け、補聴器を付けるように、もつと気楽にいろいろな福祉機器を上手に利用して、より心豊かな生活を実現しませんか。

 

機器をつかうなんて邪道?

介護の「手」と「モノ」

日本では、まだ介護は「家族」の「手」で行うべきという考え方で、他人の手はもちろん、機器を使うことにもどこか「手抜き」のイメージが残っているように思える。そもそも「福祉機器」の範囲については明確な定義がなされていない。法律で一応定められてはいるものの、具体的な用具名を挙げていないため、かなりあいまいだ。公的機関などの各種調査でも福祉機器の調査品目や共用品を含めるか否かなどが不統一で、福祉用具、福祉機器、介護用品などさまざまに使われている。ここでは、共用品(健常者も使えるもの)を含めた広義の福祉機器について考えてみたい。

 

 

 

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