団地住民の高齢化と共に
助け合い組織を作ろうとの声が上がった
神奈川県にある「ふれあいドリーム」は、一九九九年六月にNPO法人としての認証を受けだが、その前身である「ドリームふれあいネットワーク」は、横浜市戸塚区深谷町の団地・ドリームハイツの住民が中心になって九四年七月に結成した任意団体。
ハイツは七三年に完成した大規模な分譲団地で、約二三〇〇世帯が入居しており、七〇年代や八〇年代には、乳幼児の自主保育や障害児と共に遊ぶ会、主に高齢者の食事サービスを行う地域給食の会、おやじの会の設立等々、その時々の必要に応じて、住民たちが自らの手で問題を解決しようと団結・協力をしてきた。そんな中で、ドリームハイツが建てられてから二〇年以上が過ぎて、六〇歳代、七〇歳代の高齢の入居者や日常生活に不自由な一人暮らし世帯が見られるようになってきたことから、高齢化に備えて地域で助け合いの組織を作れないかという声が有志の間から上がるようになり、家事・介護サービスを提供する互助組織が設立される運びに至ったという。
「“親族はいなくても、隣人は必ずいる”という言葉がありますが、困ったときに遠くに住んでいる親族の代わりに、お互いに思いやる隣人があったらどんなに心強いことか。また世代交替や核家族の中で、若いご夫婦が、子育ての不安や悩みなどを気軽に相談できるような場にもしたい…。そんな思いを込めて、この団体を作りました。