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「新しい社会」に誇れる先駆的な組織運営を

 

さわやか福祉財団の組織運営方針はひと言で言えば「柔らかい組織」。多様な働き方を認め、肩書主義も排除し、ガードも取り払った開かれた組織である。

さわやか福祉財団の広報支援部隊は、財務部門の財団運営部門も多くがボランティアの皆さんに支えられているのが特徴だ。組織全体でも財団正規職員は5名のみ、後はパートや嘱託、企業・自治体からの出向や研修、そして実費支払いのみのボランティア…。これら全員が雇用形態等による仕事の軽重の区別なく、自分の望むところで自分のかかわれる働き方で、力を発揮し合っている。多様な働き方を認め、フレックス制、在宅勤務も取り入れ、育児休業、介護休業、ボランティア休暇、そして情報公開規程と各種制度も整備した。

また、職制の肩書きも必要なもの意外は排除している。各事業内はまとめ役としての「リーダー」以外、部長も課長もない。余分な肩書きはタテ意識を強め、組織を硬直させるだけだからである。企業や官庁で縦社会に慣れた人々が「リーダー」と書かれた名刺、あるいは何もない名刺をいぶかしげに見る姿は痛快だ。従来の思考で考えれば不都合なことも出てくるだろう。しかし新しいシステムを考えるとき、組織運営にも新たな方向が必要なのはいうまでもない。非営利団体の活躍が期待される時代、その新しい組織の形も率先して示していきたい。

 

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