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新しいふれあい社会をめざす非営利活動の意義

 

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堀田 将来像として医療との関係もお伺いしたいんですが、医療保険をまず一本化してから介護保険とも統合する方向はどうお考えですか? 医療と介護は重複していますから全部を市区町村で扱えば総合的な予防も含めた身体を見る仕組みができるんじゃないかと。

京極 行政、保険、それぞれから見れば将来的にはいいと思います。ただ、当面はリスクもあるでしょうね。連携がかえって弱まって医療主導型になる可能性がありますから。

堀田 確かに現状でいえば、どうしてもお医者さんのほうが威張っているし、上に立ってしまいがちです。

京極 医療はものすごく広範囲ですから、一緒にすると負担と給付の関係が見えにくい面もあります。二一世紀後半の課題というところでしょうか。まず前半の課題として、高齢者福祉と他の障害者や児童福祉の財源をどう整備していくか。児童手当や保育所の費用なども保険でできないか、障害児にも保険で負担してあげることも考えられます。そうして個々の部分がうまく確立されていけば、二一世紀の中頃には総合的な地域保健福祉の保険というようなものができるかもしれません。

堀田 私どもの財団では介護保険との両輪論、医療も含めて人間には身体と心両方のサポートが必要で、総合的な仕組みを作り上げたいと活動しています。特に心の支え、交流、その点の仕組みが非常に遅れていて、これは当然民間でやっていかないといけない。最後に、五周年記念号ということで、私どもの活動についての評価やアドバイスなどをいただけますでしょうか?

 

 

 

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