・現場と運営者との考えが違うところがある(職員の不足は質、能力、意識等により多少は補えると思っています)。
・一般企業と比して、賃金面では全体の基準が低いと感じる。国の配置基準の人数が少いため、措置費等の中でやって行こうとすると、基準外人員へ支払う賃金も含めての人件費計算になるので1人当たりの賃金を現状より上げられないのが実態となっている。
措置費単価(措置制度はもはや変わりつつあるが)と共に職員配置基準の国の見直しを切に願っている。
・労働条件全般に低いとは感じているが、現在は過渡期であり条件整備が先か、人材が先か、それに見合った事業収入が先か、その判断に苦慮しているところである。
・施設利用者の重度化、複雑化が進行している中で、経営面からスタッフ数が制限されているため、業務内容、実施方法に必然的に無理がかかったり、またサービス面に不備が出てきているのが実状でないかと思います。
・良いサービスを提供するには、まず人の数がまだまだ足りません。併せて、福祉従事者の生活安定を期されなければ、良いサービスはできません。
・スタッフ数が充足されるような、措置費、保険等の体系が確立されることを痛切に希望します。
(4) 養護老人ホーム
・介護保険法施行に伴い、職員採用見合わせ、非常勤化、賃金の格下げ、有給休暇等の労働条件の見直しをしているが、一時的にしても福祉関係の職員の労働条件がだいぶ改善されてきていたのを、また、下げざるを得ないのは大変残念に思う。
(5) 特別養護老人ホーム
・収入全体における人権費率が高すぎる。
・行政からの援助が介護保険導入により無くなった影響が大きい。
・医療との格差が大きすぎる(色々な面で)。
・介護保険制度が開始されましたが、この制度は自立支援を基本としていることから、家庭復帰を(施設利用者の)目的としています。しかし、在宅介護を担うべきホームヘルパーはその多くが民間(株式会社等)事業者であり、効率化を図ることによって利益を確保しようとしています。それはそれでやむを得ないのかも知れませんが、そのヘルパー達は、時間に追われながら、時給1,000円未満で街を走り回っています。これを見るにつけ、在宅を中心とした介護保険制度が長続きするのかという疑問を生じます。
・福祉を充実するためには、費用がとてつもなくかかるわけですが、この覚悟がないまま進むことはわが国にとって幸いでしょうか。
・利用者の重度化に伴い身体的負担が増している。
・食事介助を必要とする利用者が増し夕食時のスタッフ不足が問題となりつつある。
・抑制介護の充実と直接処遇職員数は反比例。