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No.4/36

 

船を造るII

 

1. ガス切断(せつだん)

船体は鋼材(こうざい)をいろいろな形に切断したあと、曲げたり溶接(ようせつ)したりしてつくられます。その切断加工のほとんどはガス切断によって行われています。ガス切断の方法には手動切断と台車で切断機を移動させる自動切断があります。自動切断はさらに、直線方向にだけ切断するものや円だけ切断する専用機を使うものがあり、また「エレクトロニクス・アイ・トレーサ(光電式倣(こうでんしきなら)い装置)」を使って自由にいろいろな形を切断できるものがあります。「エレクトロニクス・アイ・トレーサ」は電子の目で図形を正確に読みとり、行動する方向を機械全体に指令する装置です。右の機械は「KT530IC自動ガス切断機」とよばれるもので「エレクトロニクス・アイ・トレーサ」を装備した比較的小型のものです。造船所では幅20メートル以上にもおよぶ大型の自動ガス切断機も使われています。

 

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KT530IC自動ガス切断機

(現在切断機はコンピュータで遠隔操作(えんかくそうさ)され、広い場所を自由に動くことができるようになり、今までより大きな部材(ぶさい)の切り出しができるようになりました。)

 

船体に使われている鋼材の厚さ

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*鋼材の厚さの種類は非常に多く、ここに示した物もほんの一例にすぎません。これらは広範囲に最もよく使われている軟鋼(なんこう)で、この他にも色々な種類の鋼材が使われています。

 

 

 

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