2. 建造(けんぞう)の工程
造船所が決まり、船の図面やくわしい設計ができあがると、いよいよ船の建造となります。
(1) 起工式(きこうしき)
造船所と契約を結び、図面や設計ができあがると、船主の立ち会いのもとに船の建造を始める儀式(ぎしき)(起工式)が行われます。
(2) 鋼材搬入(こうざいはんにゅう)
製鉄所から船で運ばれてきた鋼材は、陸あげされ加工工程別に分けて管理されます。
(3) ショットブラストと塗装(とそう)
鋼材には、使う前に黒皮(くろかわ)とり又はさびとりとさびどめの塗装を行います。
(4) 切断(せつだん)・曲加工(まげかこう)
加工工場で、ガス切断機を使って決められた形や大きさに切断され、プレスを使って曲げられたりして、船を造る基本的な部材(ぶざい)が造られます。
(5) 溶接(ようせつ)・組立(くみたて)
決められた形と、大きさに加工されたそれぞれの鋼材は、溶接によってつなぎ合わされていきます。そして、各部材は組立によって小組立(こくみたて)、大組立(おおくみたて)としだいに大型になっていきます。
(6) 進水(しんすい)
船体が完成すると進水式が行われます(新しい船の誕生です)。
進水後は艤装(ぎそう)岸壁で荷役装置(にやくそうち)や操縦設備(そうじゅうせつび)などの取り付け工事(艤装)を行い、公試運転をへて船会社に引き渡され、人や物を乗せるなどの船の仕事が始まります。