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日本人は何の現実感も経験もなしに、自由主義を“ただ貰い”してしまったとなれば、行き過ぎた“勝手主義”になったり、反対に個の確立が全く足りなかったりしてしまうのもやむを得ない。絶対にそうなってしまうに決まっているのです。

海洋国家としての日本が世界に伍して対応していく時、「憧れ」や「真似」だけでなく、欧米やアジアの異なる言語カルチャーと、日本語カルチャーとの違いをはっきりと把握して、その本当の違いを対比して、各々の国との付き合い方を上手に演出をして、堂々と世界と渡り合っていく術を図らずして、「グローバルな対応」などと美辞麗句で、軽々しく言うべきでないと思います。

日本人は外国で、国内と同じ“目”の対応をすれば、「へりくだれば押し込まれ」「頷けば合意」ととられ、それで「困れば優柔不断の卑怯者」と威圧的に抑え込まれてしまうことになる。そのことを理解しなければ、日本人は世界の人々との本当の付き合いは始まらないと思います。

日本人が真の国際化をして、世界の人々に伍して対応するには、幼児期の多音声言語(英語をはじめとする外国語)教育を一刻も早く始めることに尽きますね。そうでないと、いつまでも経済一流、人間三流と言われっぱなしでは、あまりにも寂しすぎると思うのです。

 

 

 

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