サム・ジェームソン 岡崎さんが最終的には衝突があるという予見をなさったのですが、そのようなケースはあり得ると私も思いますけれども、もっと楽観的に考えることもできるのではないかと思うのです。
中国は、これから経済がだんだん良くなってくると思います。五%から六%の成長が何十年も続くという可能性はあると思うのです。すなわち、国民が繁栄すればするほど、中国は今よりも好ましい国になり得ると思うのです。日本の歴史を考えた場合には、真珠湾攻撃のときに比べ、日本の繁栄が、いかに日米関係を良くしたかということは当たっていると思うのですね。台湾にとって、将来の繁栄した中国に対しては、今とは別のビジョンやイメージを持つことになると思うのです。「二つの政府・一つの国」、いろいろなやり方はあるかもしれませんが、何らかの形で一緒になり得る、なってもよいという方向に台湾の国民が変わる可能性はあると思うのです。
もう一つ、岡崎さんから、もし衝突があった場合には、アメリカの反応はどうなるかというご指摘があったのですが、私は、そのときの反応は決まっていると思うのです。アメリカは国民が自分で自分の将来を決定するという理念に基づいて決定する。