情報衛星、俗に偵察衛星と言われますが、ここから得られたデータを解析する機械を今後構築してゆくわけですが、それに伴って、わが国でも初めてインフォメーションをインテリジェンスに読みかえていくためのデータベースができ、分析官が常駐するようになります。そういう中で内閣情報調査室を、それぞれの官庁や機関からのインフォメーションが一つに集約されてプールされ、必要に応じてインテリジェンスとして出てくるような、そういう情報戦略機関にグレードアップできたら大変ありがたいなと思っております。現在の日本の実態は、高度情報通信社会推進本部というのがありまして、国家規模でのIT革命への対応は、この機関があたっています。ただこの機関はそれぞれの官庁の代表者が出て、頭を突き合わせて物事を決定していくということですので、完全なストーブパイプで、これは非常にゆらぎからは遠いなという気がいたしております。
伊藤憲一(司会) 不確実性の時代になればなるほど、情報、そして通信が重要になるという石井さんのご指摘は、非常に重要なポイントだと思ってお聞きしました。われわれの海洋国家構想というのも、これはキーワードは情報ということになるのかなとさえ思って聞いていた次第です。