それをサイトに上げただけで、あと何にもしない。結局、アクセスしてくる人は通信費と一緒にその料金を払っているので、料金徴収はNTTドコモが全部代行している。全然来なくても損はしないし、来れば来る分だけ儲かる。払うほうも楽で、どうせ払う通信費にオンされているのである。
つまり、フリーケントで非常に少量で、かつほかの払いと(例えば通信料金)一緒にやってくれるというやり方がこれからはできるということもわかった。それを一千万近い人々がどんどんやっているという国は他にはない。このニュー・マーケットというかサービス・サイトが、どのくらいあるかわからないほどつくられてきている。もし、昨年こういう話をする機会を与えられたら、もちろんこのような現象は起こっていないから、iモードのことは話すはずもないが、きょう、もしiモードについて一言も話さなかったら、ITとか情報革命を語るにはおかしくなるだろう。
こうしたiモードの爆発的普及がもたらした衝撃波は、ちょうど超音速ジェット機が音速の境界を突破する際に発生する衝撃波に似ており、超音速の世界で初めて起こる現象の諸特徴を集約的に開示するのに役立っている。その第一は、不確定さとかゆらぎである。それは、まさに古代以来人類が海で経験してきた“海らしさ”にほかならない。