[自由討論] 伊藤憲一(司会)、小池百合子、遠藤浩一、秋元一峰、畑恵、江畑謙介、高瀬康夫、櫻田淳、平野拓也、竹内佐和子、高島肇久、石塚嘉一、山田寛、石井威望、森本哲郎
伊藤憲一(司会) 森本さんには、フェニキア人からアメリカ人まで文字どおり世界史を彩った海洋諸民族の興亡の跡をたどっていただきました。海の民としていろいろな民族がいろいろな運命をたどったわけですが、やはり賢明な判断をして賢明な道をたどった民族と、愚かな道をたどり、あるいは判断を誤って没落した民族とがいると思います。私はカルタゴの運命については―あるいはヴェネチア、ポルトガルもそうかもしれませんが―反面教師として学ばなければならないものを残していったと思いますし、他方、イギリスとかアメリカのような成功し、かつその成功を長期にわたって維持している国の生き方の中には、海洋国家としての道をたどる上で大変参考になる歩みがあったように思っているわけです。
小池百合子 私がずっと持っている視点は、イスラムから世界を見るとうことです。イスラムという観点から見ますと、アラビア人たちがイスラムという宗教とともに、マレーシア、そしてインドネシアまで到達しているのに、なぜ日本には来ていないのかという疑問があります。