運動は日常的に行うのが理想的です。その理由の一つは基礎代謝にあります。運動を日常的に継続していると、1回1回の運動で消費されるカロリーとは別に基礎代謝が高まるのです。スポーツマンの基礎代謝は一般人よりも5〜10%も高いと言われているのです。「運動している人は寝ていても痩せる」ということです。
糖尿病とは血糖を筋肉などに取り込むためのインスリンというホルモンが分泌されにくくなったり、その効きが悪くなったりする病気であることは説明しました。運動トレーニングはこのインスリンの効き(インスリン感受性)を改善します。図8と図9はインスリン感受性の落ちていた単純肥満者や肥満糖尿病患者において運動トレーニングによって改善効果が認められたことを示したグラフです。ちなみに、このグラフ中のグルコース代謝量という指標はインスリン感受性を表しています。