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V その他の関連事業について

 

当地において定置網体験のほかに船釣りがある。船釣りは6月上旬から9月下旬にかけて、朝7時に出航、午後2時30分に納竿、3時に帰港。料金は、昼食付きで6人までが50,000円(消費税別)、一人増すごとに3,500円。1隻最大搭載人数は大人15人、遠方の場合は15,000円(燃費代5,000円、高速代10,000円)が追加される約束となっている。

また広島県は不法係留の問題解決のために県内に6カ所のマリーナ施設を設置、そのひとつを町内に建設した。運営は町と漁協の出資により、第3セクターを設立して行なっている。間接的にでも漁業に役立つということで補償金はなく、船の揚げ降ろしは業者に委託している。

その他にも国立公園に指定された馬場先海岸は名勝の地、美しい松林が続く海水浴場が完備され、入場見込み数は23,000人となっている。海水浴場(7月中旬〜8月末)には400台の駐車場が整備されており、駐車料金が564万円(1日1,000円)、シャワー使用料185万円(200円)、出店テナント料28万円(組合と個人4人)、他に桟敷が265万円、バーベキュー23万円、貸しパラソル、ボート、自販機売上げなどが267万円など合計1,332万円の収入があり、人件費(監視員、清掃員、整理員など約10名)が265万円、サメネット32万円、その他391万円、支出合計が688万円となっており、約644万円の収益が漁協に納入されている。また昨年はシャワーやトイレなどを充実したり、海の家のマスを造ったりして、凡その施設を完成させたため、収益はその4割近くに減収した。なお海水浴場は冷夏であれば、その年は大幅に減収となるなど季節変動がある事業である。

なお海水浴場は事業団が運営し、収益の5%を町に納入している。

さらに10数年前から産直が盛んになるとともに魚祭りを始めた。今では年に1度、朝8時から開始する魚祭りには、会場は一杯となるほどで2〜3,000人が訪れるようになり、大変な盛況を迎えている。

運営の苦労も大変なもので、例えば当日は4時に網揚げをし、漁獲物を水槽で生かしている。販売価格は、例えばタチウオ、グチは市場値でkg6〜800円するものを、1〜300円で販売する。また会場では、婦人部が餅やバーベキューを売っているが、殆どのお客が隣り親戚の分まで含めて車一杯買っていくことから、魚を買ったら真直ぐに帰っていく。なお当日は、魚は生で丸のまま売っているが、包丁を入れて欲しいというお客さんはいないという。

また海レクとの関係は、漁業協同組合が先進的に活動をしているため、トラブルもなく、関係者ともスムーズな話し合いが出来ている。

こうしたことが定着化した結果、13年1月には広島県子ども地域活動推進委員会の主催で、県下の小学生37名(4年生16名、5年生8名、6年生5名、その他8名)が海苔養殖体験教室を実施した。スケジュールは、漁協組合長が海苔について話をしたのち、海上でノリの刈り取りを見学、昔の海苔づくりに挑戦、その後、海苔の加工場を見学した。そして朝9時30分に始まった見学会は昼の12時で終了した。

さらに県の自然海浜保全地区に指定された鳶ガ巣海岸は磯釣りで賑わう。

 

 

 

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