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第4項 ガイドの指導料と保険料

 

エコツーリズムのインストラクターは、ボランティア(サービスとして)によって進められてきたため、一般の人達には情報料あるいは指導料、ガイド料を払うという意識が薄い。

しかし海の場合には、潮干狩りや釣り船、定置網見学、地曳き網体験など昔から行われている漁業体験においては、それなりの実費は払われているので、指導料を払うということは不可能ではないと思われる。また安全性確保のための経費や網修理代、人件費など諸経費において、陸上の場合とはかなり異なるため、綿密なプログラムを作り、そうした経費のほかに保険料を含めていくことが望ましい。

 

元来エコツーリズムの目的は、自然や文化、歴史の保全を図りながら、地域経済の活性化を観光によって実現することにあり、その仲立ちをするのがインストラクターであるが、わが国では環境省や文部科学省などが中心となって、こども達に対して国立・国定公園の普及や教育の一環として自然解説をするために立ち上げられ、ボランティア(サービスとして)によって進められてきた経緯があるため、いまだに一般の人達からは情報料あるいはガイド料、指導料を払うという意識が薄い。

そのためか、平均的なガイトのプログラム提供料は、1時間4,000円以上の対価が適正な報酬であると考えられている。例えば、平均引率人数を10人とすると1人当たり400円と安い。反面、金額の割にプロとしての力量や内容が厳しく問われることもある。

日本環境教育フォーラム(1992)による自然教室・キャンプ型事業のコスト分析でも、1人1泊あたりの平均収入は9,700円で、ガイドの人件費も出ないのが実態であるという。

また自治体で行う子供達の参加費は1泊2日平均で2,500円(交通費除く)だが、山や森へ出掛けるのに1人1回あたりの経費として5,000円(26.7%)から30,000円(27%)に上昇してもよいと思っているというアンケート結果もある。

ただし海の場合には、潮干狩りや釣り船にしても、また定置網見学、地曳き網体験など昔から行われている従来型の漁業体験において、それなりの金額は払われているので、指導料を払うということは不可能ではないと思われる。また安全性確保や諸経費において、陸上の場合とはかなり異なるため、観光協会や教育委員会などとタイアップしてプログラムを作り、そうした経費のなかに保険料や指導料を含めていくことが望ましい。

なお保険制度には、行事保険など各種対応したものが可能である。

 

 

 

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