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第2項 海・漁業体験教室の概念

 

「海・漁業体験教室」は、海の資源・資産の総合的活用を通して、海からの視点、漁業者からの正確な情報、論点を訴えるとともに、海レク愛好者や海・魚を愛する人達を交えて、幅広く日本の海洋問題や水産問題を考える場とする。

 

南北に長いわが国沿岸域は、山紫水明の変化に富み、古くから海洋の歴史を持ち、代々にわたる航海や漁業技術の伝承や密度の濃い生活習慣を維持し、貴重な祭事を始め伝統文化や各種行事、あるいは歴史的史蹟などを維持保存している。こうしたことは、ふるさとと呼べるものを持たない都会の人々にとっては、極めて魅力的な地域として、また未知の社会、魅惑的な世界として写っていると言っても過言ではない。

また今日の社会が求めているレクリエーション活動とは、ドラマチック、ドリーム、ドキュメント(感動と夢と真実を学ぶ)なもので、かつ「癒し」が可能なことが求められている。各種レジャー形態も、バスツアーや社員旅行といった集団的なものから、個人、家族、仲間といった個の単位に変化してきている。修学旅行でさえ、グループ活動が主体となっている。

そこで「海・漁業体験教室」は、こうした時代のニーズを追い風に、海の資源・資産の総合的活用を通して、海からの視点、漁業者からの正確な情報、論点を訴えるとともに、海レク愛好者や海・魚を愛する人達を交えて、幅広く日本の海洋問題や水産問題を考える場としていきたい。そのためにも広く国民の評価に耐えうるような、新たな時代に適応した海・漁業のライフスタイルを追求しなければならない。

そのうえで海・漁業から新しいルールづくりに努め、海・漁村と都市や農山地域とを有機的に結びつける活動の場や情報発信の場づくりを形成することができるものと考える。

 

(海を巡る各種レクリエーションについて)

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