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13 競技大会等の各種イベント

≪釣り大会≫

43の地域から寄せられた。遊漁者側からのアプローチによるものであるが、いずれも人気を博し、参加者は増加傾向にあるようである。ルアー釣り、磯釣り大会や親子向け、女性向けの大会も増え、趣向を凝らしている。なかには、漁業と遊漁の相互理解を深め、秩序ある漁場利用を図るため、マグロ釣り大会を開催している地域もある。また、ハンディを持つ人の海釣り大会も行われている。

沖縄においては大物釣り大会が盛んである。

 

≪海浜スポーツ≫

32の地域から寄せられたが、最近はビーチバレーやトライアスロンのほかスイムランが行なわれていた。また宮城県本吉町の日本一腕力自慢綱渡り大会(海上に渡した一本の綱を両手で渡りきる)は有名だが、千葉県木更津市のべか舟大会、山口県下松市のマリンいかだレース、香川県内海町のカッタースコップ手漕ぎ競争、津田町の手づくりカッター、愛媛県大三島町の櫂伝馬レースなど多彩な催し物が開催されていた。

 

≪ペーロン、ハーリー大会≫

瀬戸内海では水軍レース、高知県ではクジラ舟、長崎ではペーロンなど船の形は異なるが、海の歴史を背負ってきた背景を色濃く残した催し物であり、沖縄ではほぼ全地域においてハーリー大会が行なわれている。

最近では漁業青年部の減少により、地域或いは地域外から参加者を募らなければ成り立たないところもあることは寂しい限りである。しかしこうした大会を通して、地域文化の見直しや地域(地元)の各種行事への参加意識が甦ることも多いと聞く。

長崎県長与町では400人も修学旅行生が体験したという。舟を漕ぐということは漕ぎ手と舵手などの息が合わなければ進まないものであり、陸上のものよりもずっと面白いプログラムで、思い出としても深く残るであろう。こうした体験は海がなければできない催しである。

 

14 漁村の伝統的お祭り、文化など

17の地域から報告があった。各々が長年にわたり独自に伝承、洗練されてきたもので、いずれのものも参加してみたいと思わせるものばかりである。

過疎化、少子化にあるなかで、お祭りの維持保存は関係者の努力がなければなかなか困難である。しかし現在は、こうした文化的資産が見直され、若者の参加も増えてきつつあるという。

 

 

 

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