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9 イベント的海の教室・体験など

こうした活動が各地で実践されていることが報告されていた。なかで興味深い内容は、民宿による無人島上陸作戦(島の磯辺で色々な体験をする)やふるさと再発見(農漁業ツーリズム)、ふるさと探訪ツアー、夏休み自然講座(鳴り砂や生物進化などについて夏休み自然講座)の開催、漁協単独で海のない町との交流会、干潟探検隊潟ベンチャー(コノシロ漁も)などがあったが、このような活動には、いずれも参加者と比較して協力者が大勢必要であり、実際には、アイデアよりも協力者の確保が課題となっている。

そのためにはそれなりの採算性が問題となることは当然である。

 

10 イベント的朝市、産直

19地域から報告された。なかで千葉県おいてインターネットを利用してイセエビ販売を計画していた。また以前に様々な漁協で会費制の産直(1年間の会費をとり、隔月なり、シーズン毎に魚介類を搬送する)が行なわれていたが、その現状はなかなか厳しいようである。その原因は会員募集が郷土の知り合いを通してやっているため、どうしてもお付き合いの範囲にとどまり、商品としての価値が打ち出せないことにある。またインターネット販売は、水産物などの特に鮮度を重視するものについては、マスコミなどが報道するほどには伸びてはいないようであり、他の物品についてもカタログならば簡単に身近に置け、みんなで見られるが、インターネットは立ち上げまでの時間や経費などがかかり、年配者には挑戦はしてみたもののまだ少し遠い存在のようで、近年はカタログ販売の方が伸びているという。

なお朝市を始めとする対面販売は、何処においても安くて、新鮮、料理の仕方も教えてもらえるという商売の原点にあるため、大好評である。

 

11 種苗放流体験

水産試験場や漁協が、幼稚園児や小学生を対象に行なっているが、こうした活動はいずれ子どもたちが大人になったときに開花することであろう。佐賀県鎮西町漁協では、放流事業ののちクイズや磯鍋試食会も実施していた。また北海道安浦漁協では町民やダイバー(北海道大学の学生)と一緒になり、ウニの沖合い放流を実施していた。

各地における種苗放流の魚種は、ウニ、ヒラメ、マダイ、フグなどであった。

 

12 環境保全活動

各地で海岸や海中のクリーン作戦が実施されている。海岸清掃は漁業者だけではなく、広く地域住民により行なわれているが、海中に関してはやはり漁業者により行なわれている。今後はマリーナを中心にヨットやプレジャーボートによる海中清掃が望まれる。

また近年では、サーファーやダイバー等も積極的にクリーン作業を行なっている。こうした活動をしている人たちと漁業関係者とが、上手に連携がとれていければ海・漁業の活用も新しいプログラムが生まれてくるのではなかろうか。

しかし本当はゴミを出さないことが基本である。本アンケートにおいて、立て看板で認知させる程度で何の経費もかからずに実践できる「禁煙ビーチ」の設置など新しい環境保全活動の提案が多数なされた。

 

 

 

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