≪地域外に対する海の意見教室など≫
36の地域から寄せられた。単に現地での漁業体験として行うのではなく、ツアーとして行っている事例もみられる。例えばフノリ採り体験ツアー、ホタテ漁業体験ツアー、漁業体験ツアー(鯨の解体見学など)、体験型旅行(養殖作業の見学や体験など)、子ども長期自然体験村(星座観察、田舎寿司づくり、漁師さんに聞く捕鯨の歴史、磯遊び、す潜り体験など)、トムソーヤクラブ村(海・漁業の体験学習など)、海浜自然の家(海の自然と触れ合う:(磯体験、漁師体験、凪と海陸風、航海と星座、塩を作る、潮の干満、海水と真水の重さ、なぎさ探検、砂浜探検、筏遊び、海浜オリエンテーリングなど)、少年少女洋上教室(大型客船日本丸で1週間のサイパン旅行)、ネイチャースクール(くじら学講習など)、ブリ飼付漁体験学校、漁業体験ツアー(水視漁業、蛸壺漁、船釣り、もんどりかご漁、和船漕ぎ、宿泊は漁業者の家)、海の子教室(4泊5日:スノーケリング講習と海中散策、磯の生き物観察・学習会、ウミホタル&蛍見学、海草押し葉づくり、漁網網外し・魚さばき体験など)、修学旅行のふれあい体験学習(シーカヤック、ハーリー、磯釣り、船釣り)など、想像するだけでも楽しそうなメニューがある。
なかで修学旅行を受け入れたり、バスツアーを実施したり、旅行代理店と組んで企画したり、漁村地域の振興策として大変興味深い企画がされていた。同時に、その場合はラベンダーの収穫やパンや牛乳絞りなど農業、林業との組み合わせがあり、ここに至るまでの関係者の苦労が偲ばれるとともに、地域として取り組んでいた地域は思っていた以上に多いことが判明した。
今後は、こうした地域について軌道にのせるまでの過程や事業の詳細を知りたいところである。
4 朝市、産直
24地域から報告があったが、実際にはもっともっと多く、何らかの形で実施している地域が大多数であろう。なお、漁協直売施設は一時各地で作られたが、ハード主体で運営されて、経営的にうまくいっていないところも多いようである。また朝市や産直などで相手の顔を見て対面販売する場合はそうではないが、いま流行りのインターネット販売などは製品管理や集金などの面から、表面化していないが以外にトラブルが多いようである。さらに大規模で有名な海鮮市場などは、規模が大きくなればなるほど地元の魚介類が売られることがなく、移入されてくるため、近年は人気が薄くなっているようである。
そうした面から、朝市や産直事業には、まだまだノウハウ不足といえる箇所が多い。
5 マリンレジャー
≪ダイビング事業≫
17の地域から報告があったが、実際には伊豆半島だけでも17漁協が実施しており、全国的にいえば、伊豆七島、紀伊半島、沖縄諸島などでも数多く実施されており、北海道から沖縄まで全国的に相当多くの地域で行われている。また、伊豆半島の調査事例では、漁業関係者にかなり利益をもたらしており、現在も各地で漁協と調和を保った形でのダイビング事業を新たに開始したいと望んでいる地域も多い。なおダイビング人気スポットは、そのポイントの優劣が大きく左右するため、事業開始以前に愛好家や専門家の意見を十分に聞くことも大切である。