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(3) 伊勢湾方面を結ぶ経路と遠州灘方面を結ぶ経路の重ね合わせ

伊勢湾方面の経路は船舶の大小によってその利用位置が異なるものの、その経路はおおよそ自主分離通航帯の形状に沿っている。しかしながら、伊勢湾を出入りせず遠州灘方面への経路は自主分離通航水域内を横断する形で形成される。図5.44は両方面の経路図を重ね合わせて示したものであるが(図5.42と図5.43の重ね合わせ図)、これからもわかるように自主分離通航水域内では入出湾船、遠州灘方面への通過船が混在することになる。

 

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図5.44 伊勢湾方面経路図と遠州灘方面経路図の重ね合わせ図

 

5.5 速力分布

目視線上(図2.1参照)において通航した船舶の速力を船種別、船型別に表5.5および表5.6に示す。また、船種、船型各平均速力値をプロットして図5.45および図5.46に示し、航行速力の度数分布を船種別に図5.47〜図5.53に示し、船型別に図5.54〜図5.58に示す。図の上向き棒グラフ(値が正)は北航船の航行速力頻度を表し、下向きの棒グラフ(値が負)は南航船のものを表している。

平均航行速力は船種別に見るとカーフェリー、コンテナ船、自動車船、特殊船(海上保安庁、自衛艦など)が速く、最大は北航するコンテナ船の23.2ノットであった。船型別では大型に伴って増加する傾向にあり、これは3,000GT以上の船型ではコンテナ船やカーフェリーなど比較的速力の速い船舶が多くなるためと考えられる。また、全体的に南航船が北航船に比較して2〜3ノット程度遅い結果となった。

 

 

 

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