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1時15分、W号三航士は3浬レンジとしたレーダでY丸が右舷船首0.8浬となったとき、航過距離を広げるよう針路を199度に転じ、左方に圧流されながらほぼ186度の針路で続航中、1時18分頃、Y丸の灯火を船首至近に認め、右舵一杯、機関停止としたが間に合わず衝突した。

 

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図3.9 衝突状況図

 

(4) 事例6(平成9年紙審第68号)【潮岬沖自主分離通航帯西側で発生した衝突】

貨物船K丸(299トン)、貨物船H号(16,252トン)

i) 原因

H号の見張り不十分により、前路を左方に横切るK丸の針路を避航しなかったことによって発生したものであるが、K丸においても見張り不十分で警告信号を行わず、衝突を避けるための協力動作をとらなかったことも一因とされている。

K丸の経過

K丸(船長以下4名で運航)は、平成8年7月3日15時55分、三重県四日市港を発し、山口県徳山下松港に向かった。

7月4日4時3分頃、K丸航士は潮岬灯台から164度、3.6浬の地点において同灯台に並航したとき、針路を267度に定めて自動操舵とした(機関全速8.2ノット)。

 

 

 

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