ええー、そんな!。天下の国立大学ですよ、お祭りですよ、学生さ〜ん集まって騒いでよと、一人青くなっていたのです。
うう〜〜ん、思案暫し。そうだ!実行委員会のメンバーに行政法のゼミ生がいたのでここは一つ、教授に頼み込んで、ゼミ生への啓発と宣伝だ。それから、他のゼミにも呼び掛けて、近隣の女子大にもチラシを配るぞ。後はラジオだ、秋にビッグな行事をやると約束していたし、学生と生トークで、ラジオモンスターのスタジオを盛り上げよう、会場にパネルも展示しよう、市街地の商店などに掲示するポスターのデザインは、等々もう走り出した牛は止まらないのだ!(ちなみに小生は丑年生れです。)
最大の懸案は、本庁相談課に要請した『講演』のことです。聴講する学生をどうするか課内で大激論。結局、行政法のゼミ生に白羽の矢をということで、同講座を担当する助教授にアタック。なんと、北京大学出身の中国の方でしたので、ここは、語学堪能な佐藤所長にお出ましを願ったところ、大成功!同助教授と佐藤所長は、意気投合し、交渉事はとんとん拍子に進み、学生相手に小生と相談官は、講義の真似事を行い、当日の聴講を呼び掛けたのです。
4 涙で潤んだ大聴衆?
一〇月二九日、日曜日。いよいよ来ました大学祭への出前相談業務。なんだか水戸黄門になったような気分です。そういえば、企画した当初、職員皆で勧善懲悪で解り易い「行政相談に関する寸劇」をやるかとの提案もあったなーなんて事を思い出しましたが、現実は待ったなし。感傷に浸る間もなく、講演会場の準備、相談所の設営等ばたばたと済ませ、いざ開幕〜〜〜…。
一〇時半の講演開始、開会を告げる小生の声も震えがち、いつものカラオケの調子が出ない。ふと、会場の講義室上段を見上げると、見覚えのある顔? あーどら息子だ!スポ少(野球)の頃はよく会話があったが、大学生となってから少し疎遠の関係かなと感じていましたが、よもやこの会場に来てくれるとは…。
少しうるうるしてきた目頭を上げながら前説を終え、佐藤所長のあいさつ、そして本庁相談課(竹之内行政相談業務室長)の講演が始まり、無事終了。心配した聴講者は五〇数名と概ねいいとこかな?午後からの特設相談所は、ゼミ生が多数来訪し、信号機の設置要望やアルバイト収入への課税、冬期間の道路除雪問題等々、真剣に相談する姿に、若者よ、行政に、そして住んでいる街の環境等に大いに関心を持ってくれよと、相談課長でなく、親父になっている小生がいたのです。
5 さいごに
大学祭とお固い役所の行政相談、この取り合わせは、釣り合わず、馴染まない関係のようですが、尻込みしていては何も生れません。行政のあるところ、相談あり。当方の行政相談は、水戸黄門のように何処へでもお邪魔することが平和に繋かるのでは…。