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大学祭における「そうだん」の出前行事・その顛末記

 

山形行政評価事務所行政相談課長 齋藤清

 

1 はじめに

ここは、とあるラジオ放送局のスタジオです。今、生放送の真っ最中。

役所言葉にならず、リスナーの皆さんに解り易く、そして耳障りよく、そしてそして山形弁で訛らずに…。「相談課長さん、ありがとうございました。それでは皆さんまた明日お耳にかかりましょう。」の言葉で、やっと本番終了です。

いやー、今回も三〇分の生放送を終えて、満足感(自己満足?かな)に浸れると思いきや、大変なことを約束してしまったのです。

このラジオとは、地域コミュニティ放送と称し、周波数一〇キロMHz程度のエリア限定の放送局で、山形では『ラジオモンスター』の名称で親しまれています。三年前に生出演してから懇意となり、今年から毎月第二月曜日の午後一時から三〇分の生放送枠か与えられたのです。そして、五月・春の行政相談週間に関する放送の中で、秋の相談週間はもっと若い人にも利用していただくような盛大なイベントを実施したいなんて、公衆の電波を通して公言してしまったと言うわけです。

それからの数日間は、なにも手に付かす、なにをどのようにと考えてばかり…。

自宅にいても思案顔…。ふと、大学生の息子が「親父、いつも難しい顔して偉いね。少しは親子の会話をするか?」と、話しかけてきたのです。それから暫く何気ない親子の会話から、『水戸黄門て偉いね、必す解決するじゃん。やはり、印籠かな?』なんてテレビの話になった時、ビリビリビリ〜〜〜と閃きました。そうだ、老若男女に知れ渡っている水戸黄門でなにか仕掛けるか…。

てなわけて、前置きか長くなりましたが、若者のお祭り?大学祭に総務庁(現総務省、以下同じ)の行政相談かお邪魔することになったのです。

 

2 大学生との折衝?

運良く大学祭での行政相談行事の企画か本庁行政相談課の目に止まり、まとまった経費も確保できたので、あとは実行あるのみ。いやいや事はそんなにたやすくないのです。水戸黄門でも、起承転結があるわけで、突然相談ないですか…では無理です。まずは、大学当局?か或いは大学祭実竹委員会?とのやっかいな折衝からです。

さてどのように?と思案ののち、幸い、当相談課の行政相談官は山形大学OBであるので、折衝の一切を任せました。目的や趣旨は伝えましたか、なにをどのようにやるかは、彼に全権委任し、吉報を待ったのです。(ほんとは断られるのか明白で、私としては折衝当事者でないので、少し気が楽ね、ルンルン♪#)

待つ事暫時、なんと吉報でした!すべて了解とのこと。当事者は三年生中心の学生で興味もありそうとのこと。よう〜〜し、やるぞ!行政相談のお出ましだ…。

 

3 実施への紆余曲折?

すべて順調、講演を行って万座の聴衆から行政相談か深く理解され、隣の会場では、特設相談所か大混雑、困っている学生の難問を解決!てな訳にはいかないことか、徐々に明らかになって来ました。

聞けば、山形大学の大学祭は、学生の関心か低く、出し物もパッとせず、時期も一〇月末で毎年天気か悪く、一般住民の出入りはなお少なく、閑占鳥が鳴くそうだ…。

 

 

 

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