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この日は、さらに、「ニュー・ミレニアムにおける行政の正義と人権の実現に向けたオンブズマンの役割」、「公的機関との相互作用―オンブズマンの積極的、予防的、教育的役割」の二つのワークショップが持たれました。前者の司会はアイルランドのマーフィー氏が務め、パネリストは英連邦事務局、韓国(チュー・クヮン・イル氏)、南アフリカから、そして、後者の司会はオーストラリアのアルビーツ氏が務め、パネリストはデンマーク、アンティグア・バーブーダからの参加者でした。続いて、ヨーロッパ、ラテンアメリカ、アフリカ、オーストラリア・パシフィック、アジア、北アメリカの各地区別会合が持たれました。予め特定のテーマがあって議論するというようなものではなく、各地域からの参加者の交流の場という感じでしたが、アジア・オンブズマン協会のメンバーが、ここでは、アジアとオーストラリア・パシフィックという二つのグループに分けられている(例えば、フィリピンやマカオや日本は前者で、香港は後者)のが気になりました。

 

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地区別会合

 

○会議四日目(最終日)

この日は、会長報告、事務局長報告等が行われ、IOIの活動、財政等について審議が行われました。また、二〇〇四年の大会の開催地としてカナダのケベックが手を挙げていることが報告されましたが、開催地立候補の受け付けは二〇〇一年六月三〇日までとなっており、二〇〇一年末までに決定されることになっています。

 

おわりに

以上、ダーバン大会について概括的に紹介しましたが、この大会は、サブ(内容)、ロジ(運営)両面において、そして、オンブズマン(各国における具体的名称の如何を問わず)の制度・活動の普及・啓発等の観点からみて、大成功であったと評価されます。エルウッド会長は最終日の総会で、「自分が出席した大会の中でベストのもの」と評しましたし、また、初めてオンブズマンの国際会議に参加したというオンブズマンがオンブズマンであることを誇りに思うと話したことにもっとも勇気づけられたと述べています。

 

 

 

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