・今まで、デイサービスを5日/週利用していたが、介護保険では、8,000円程度の負担増となり困っている。 (福岡)
・要介護3、歩行不安定で通所リハビリを利用しているが、スタッフは忙し過ぎて利用者の扱いが悪く、行く度にあざをつくって帰ってくる。ヘルパーを利用すれば時間を気にするし、訪問診療は薬を出したがる。利用者に代わって行政が質のチェックをしてほしい。 (広島)
カ. 施設
寄せられた苦情事案の中では最も多い分野である。次の事例にみられるように、1]「何の説明もなくおむつ交換の回数が激減した」「介護保険が始まる以前より利用料が高くなった」「サービスは同じであるのに負担が増えた」など、従前と比較した苦情、2]「入院6日を経過した時点で退去してほしい」など施設側の一方的な対応に対する苦情、3]施設側の職員の対応のあり方や介護に対する苦情、4]施設の中での事故に対する対応のあり方に対する苦情に大きく分けられるが、これら事案の多くは、これまで老人福祉施設の入居者とその家族の多くは、施設側との関係悪化を恐れ問題を表面化できなかったものでもある。
施設での事故一つについてみても、これまで福祉の世話になっていると言う意識が苦情を口にすることをためらわせたといえるが、介護サービスの利用が「措置制度」から「契約制度」に転換されたからといって施設が不足し事業者を選べない状況の下では、これらの苦情や被害は潜在化する恐れがある。また、施設入居者の多くは、心身機能が衰えた高齢者が多く、心身の面から苦情などを言うことが難しいなどの面もある。
事例の中にもみられるように「利用者に代わって行政がサービスの質をチェックしてほしい」という意見もみられるが、これら問題への取り組みとして、第3者機関としての「施設オンブズマン制度」の導入が各地域で進んでいるのも、一つの現れである。
・妻は、介護医療施設に入院している。最近、事前に何の説明もなく1日に行われるオムツ交換の回数が激減(9回→4回)した。オムツ交換の回数が減少した理由を納得できるように説明してほしい。 (北海道)
・夫は、介護療養型医療施設に入院している。体位交換の時に本人が「痛い」と言うが、職員が「生きている証拠だ」と乱暴な口調で答えた。また、オムツを開けると排便済のことが多い。オムツの交換を充分行っているのだろうかと心配になる。職員の対応を改善してほしい。 (北海道)
・特別養護老人ホームに入所している。職員は、身体状況が軽度の入所を優先的に対応し、寝たきり等重度の入所者に対する介護を疎かにしている。職員の対応を改善してほしい。 (北海道)