ウ. 苦情処理の仕組み
この民間福祉オンブズパーソン制度の仕組みは、趣旨に賛同する福祉サービス提供者に有料(株式会社等3万円、社会福祉法人等2万円、NPO等5,000円、個人2,000円)で登録をしてもらい、事務局に寄せられた利用者からの苦情や改善要望について、オンブズパーソン委員会につなぎ、利用者および登録者双方への調査をもとに、改善が必要な場合は勧告を行う。一方、それに従わない場合の措置としては、登録抹消をするという規定を設け、勧告の実効性を保証している。苦情処理に関しては、業務規定で以下のように規定している。
第12条(苦情受付)
1 利用者等からの苦情受付は事務局において電話、来訪、文書等で行う。
2 苦情は登録者に対するだけでなく、すべての提供者について受け付けるものとする。
3 苦情を受け付けた職員はその内容をすみやかに関係部会長に報告する。
4 報告を受けた部会長は、苦情内容が調査を必要とするかどうか判断する。
5 部会長は調査が必要と認めた場合、すみやかに部会を召集し、協議の上、苦情処理担当の福祉オンブズパーソン(以下、「担当オンブズパーソン」という。)を複数選定する。ただし、緊急を要する案件については、部会長の判断で、適宜の措置をとり、後に部会で承認を得るものとする。
6 匿名の苦情は情報提供とする。
第13条(苦情調査)
1 担当オンブズパーソンは、訪問調査を行うに当たって、事前に当該提供者に調査日を通告しなければならない。
2 担当オンブズパーソンは、苦情申立者及び登録者から事情を聴取する際、客観・公正な態度で正確に事実関係の掌握に努めなければならない。
3 担当オンブズパーソンは苦情申立者及び関係者からも広く事情を聴取する。
4 部会長は、非登録者への苦情については、担当オンブズパーソンの出動を見合わせたり、苦情内容を監督官庁へ連絡するなど、調査方法を変えることができる。
5 部会長は、調査の段階で登録者が自主的に改善計画書を提出し、これを部会で承認したときは、申立者の同意を得て改善勧告に進まず、調査を終了することができる。但し、後日、申立者に通知する。
第14条(調査結果の処理)
1 担当オンブズパーソンは調査結果に基づき改善勧告原案を作成し、部会に提案する。
2 提案を受けた部会は勧告原案を審議し、部会案を決定する。
3 部会長は部会案をオンブズパーソン委員会に報告し、協議の上、勧告内容を決定し、委員長名で登録者に文書で通知する。
4 勧告を通知するに当たって登録者に対して改善策提出の期限を定める。その期限は改善内容によって考慮されるが、最長2か月までとする。