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(2) 「基幹在宅支援センターにおける介護保険苦情・相談室」の活動―板橋区―

平成10年7月1日の板橋区の人口は、約510,000人で、うち65歳以上の高齢者人口は約72,700人、高齢化率は約14.3%であった。板橋区の人口は介護保険事業計画の目標年度である平成16年には、約505,000人で、約5,000人程度の減少が見込まれている。一方高齢者人口は約89,000人と、平成10年に比べて約16,000人増加する。高齢化率も約17.6%となる。特に、後期高齢者数の伸びが、平成10年の7,000人に対し、平成16年には約36,000人と、約9,000人の増加が見込まれる。板橋区の高齢者数は、今後、主に後期高齢者層を中心に増加するとみられる。

なお、現在、板橋区では、約、第1号被保険者が78,600人、第2号被保険者が17,3200である。

 

ア. 板橋区の苦情処理の仕組み

板橋区では、保健・医療・福祉の個別サービスの総合化を図るために、基幹在宅支援センターとして、平成3年に「おとしより保健福祉センター(通称:「おとセン」)」を設立した。「おとセン」では、介護福祉士・保健婦・理学療法士・作業療法士・ケースワーカーなどの専門職種の統合を生かしたトータルなケア・マネジメントと、「通所・訪問機能訓練」・「福祉機器展示と試用貸出」や、「在宅サービスセンター」を統括した「ふれあいヘルパー」制度を開始した。

窓口はなんでも相談できる、「総合相談窓口」とし、医療ソーシャルワーカー連絡会などの様々なネットワークと結び付け、ニーズの発掘にも努めてきた。また、板橋区では、相談や訪問件数が大きく伸びた平成6年以降、医療型介護支援センターと福祉型介護支援センターを、5地域にそれぞれひとつづつ建設し、「おとしより保健福祉センター」のブランチ機能として、介護支援センターを区内10ヶ所に設置した。そのため、「おとセン」は、基幹型介護支援センターとしての役割を担うことになる(図II1-(3)を参照)。

現在、「おとしより保健福祉センター」は、区長によって委嘱・任命された18名の委員による「おとしより保健福祉センター運営協議会」によって運営されている(おとしより保健福祉センター運営協議会設置要綱第2条)。委員は、学識経験者、医師会・歯科医師会、老人医療経験者、民生委員の代表、地区の代表、担当課の区職員などから構成されている。職員は40名、医師が1名である。

同センターは、図II1-(3)にみるように、「介護認定審査会」、「介護保険苦情・相談室」、介護福祉士・保健婦・理学療法士・作業療法士・ケースワーカーによる「介護実習普及センター」「おとしより総合相談」「機能訓練室」「福祉機器展示ホール」「情報資料室」などからなる「在宅サービスを支援する拠点」として、また「入浴サービス」「配食サービス」などを行なう「高齢者在宅サービスセンター」や「痴呆デイホーム」「ボランティアセンター」「精神薄弱者通所授産施設」などの事業展開も行う保健・医療・福祉サービスの総合窓口という形をとり、縦割り行政の問題点を改善し、専門職員によって、ニーズとサービスを直接結びつける様々なメニューを用意している。板橋区の介護保険制度の下で、「おとセン」は、「在宅介護支援センター」「福祉事務所」「サービス提供事業者」「介護支援事業者」などと連携を図りながら、中心的な役割を果たすことを期待されている。

 

 

 

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