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また、事例の中には、苦情申出書が提出されたが措置について申出人から留保の要請があったもの、苦情として提起されたが苦情申立書提出までに至らなかったものなどもみられ、現に、介護を受け、又施設に入所している場合、苦情申立書として提起することに躊躇する背景がみられる。

苦情は、匿名希望が多数占めているとみられる。匿名の苦情については、立ち入り調査等具体的な解決策がとれないという問題があるとしても、今回の調査でも聞かれるように、苦情内容が深刻な問題であるにもかかわらず匿名であるため苦情申立ができないケースが多いとする市町村の指摘がある。これらの問題にどう対処すべきか、利用者が安心して相談し苦情が言える体制づくりが今後の大きな課題である。

 

訪問介護サービス

・訪問介護(家事援助)のサービスで、所要時間を超えると、もっとサービスが必要なのに帰ってしまう。老人向け食事メニューを要望しているが応じてくれない。 (宮城)

・当該事業所では担当ヘルパーを定期的に変更しているが、利用者は失語症で現在の担当者を変えられてはコミュニケーションがとれないので同じ担当者を継続してほしい。 (宮城)

・両親の訪問介護を調整したケアマネジャーから、ケアプラン作成について十分な説明がなかった。ヘルパーの選定についても従来から係わってきたヘルパーを希望したにもかかわらず、資格も不明で、また介護経験のない自社のヘルパーに決めた。保険者にケアマネジャーの対応について相談したが「事業者と利用者間の問題」として取り上げてくれなかった。保険者の対応にも疑問をもった。 (東京)

・訪問介護を受けているが、10割負担の請求をされ、かつ事業者は介護保険報酬の請求をしているらしいという情報がケアマネジャーからあった。本当にこのようなことがあるのか、調べることができるのか。 (東京)

・ヘルパーが決められた時間より早く帰ってしまう。事前に連絡がないのに異性のヘルパーが身体介護のために派遣されてくる。 (愛知)

施設への入所等

・入所契約時に「特定施設入所者生活介護事業所」であることの説明を受けていなかったが、1割負担の請求があった。

特定施設入所者生活介護の利用契約が強制的で、締結日を入所日に遡らされた。また、ケアプランの作成に際し、説明相談がなかった。 (北海道)

 

 

 

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