(3) 介護保険法施行に当たっての混乱と苦情案件
介護保険制度導入に当たって市町村現場で生じた苦情や混乱は、ケアプランという新しい方法に慣れていないことによる利用者、サービス事業者との間での行き違いによる苦情、事業者の提供するサービス内容(質)に関する苦情、事業者の運営基準の不知に基づくと思われる苦情、に大きく区分することができる。
その件数を次表からみると、制度発足当初に一番多かった苦情項目は「利用者負担」であり、実際に自分がどのくらい保険料負担になるのか、一割負担もどのくらい必要になるのか、非常に関心が高かったことがわかる。
この負担額と関連した項目は「サービス不足及びサービスの内容」であり、実際には負担額と関連してサービスの内容がどの程度期待できるのか、負担額に応じたサービス内容であるのかが関心が強かった。この項目は、第1週より第2週の方が苦情件数が高くなっている。
厚生省調べ「介護保険に関して市町村に寄せられた苦情のうち都道府県に報告のあったもの(4月1日〜14日分)」
「要介護認定」の判定に関しては、判定ソフト及び現場での混乱が新聞ニュース等で繰り返し報道されており、苦情につながった面も多い。
介護保険発足時の苦情の中で旧厚生省が最初に発表した4月4日分に限って、項目をあげてみると、都道府県などの行政関係ではケアプラン関係(1件)、利用者負担関係(1件)、介護報酬関係(10件)、利用者に関するものではサービス内容関係(1件)、利用者負担関係(1件)、その他(2件)となっており、事業者関係ではケアプラン関係(1件)、サービス内容関係(1件)、利用者負担関係(2件)、介護報酬関係(6件)、となっている。