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(ウン氏)

マレーシアにおいて苦情処理を担当しているのは、行政部門の一部である苦情調査局でありますが、国民から苦情を受けて行う調査は、公正・公平に行うということに努めております。また、苦情調査局が調査した結果は、「行政苦情に関する常任委員会」に提出し、この委員会において決定された後、関係省庁に対し勧告し、是正措置を求めることとしております。この委員会は、官房長官が委員長を務め、人事局長、汚職防止庁長官等がメンバーであることから、その決定事項は、関係省庁によって実行に移され、適切に改善が進んでおります。

 

2] パネルディスカッション

パネルディスカッションは、早稲田大学の片岡教授の司会により、我が国の行政相談制度を所管されている総務庁の塚本審議官(当時)をはじめ、学識経験者、地方公共団体の長、地方オンブズマン、行政相談委員の代表等(メンバーの氏名、肩書は、別途一括して最後にご紹介します)にご参加いただき、熱心な討論が行われました。

その要点は、司会の片岡教授が締めくくりの挨拶の中で述べられた次の言葉に尽きると思いますので、ご紹介させていただきます。

『われわれは、行政相談制度という立派な制度を持っているけれども、決してこれで完成したわけではない。現在、日本は行政改革に取り組んでいるが、行政相談制度をこの行政改革の中にどのように生かしていくかということも、これからの新しい課題ではないかと思っている。

本日の基本的なテーマは「連携」ということである。こういった問題について考える上で基本となるのは、野間先生((注)パネリストの一人。弁護士)のいわれた「市民のスタンスに立ってそのニーズを受け止めていく」ということであると思う。これ以外に「連携」のキーワードはないので、これをキーワードとして採択することによって、このパネルディスカッションを閉じさせていただきたい。』

 

3] 招聘者と行政相談委員との意見交換

京都行政監察事務所において開催されました海外からの招聘者との意見交換会には、6名の行政相談委員が出席されました。各行政相談委員からは、委員自身の自己紹介と日常の相談活動や事案の紹介などが行われました。また、二人のオンブズマンからは、行政相談委員の活動状況、相談実績などについての質問のほか、女性の行政相談委員が活躍されていることに関連して、自国における女性の活躍の状況などについて紹介されました。

 

(2) 仙台フォーラム

仙台フォーラムは、平成9年10月29・30の両日、仙台市の「ホテル メトロポリタン仙台」において開催され、参加者は約250名でありました。

今回は、大阪の場合より時間を若干短縮しまして、第1日目の開始時間を午後1時としました。

 

 

 

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