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センターリンクの事務所(コールセンター等を含む)はオーストラリア全土に1000ヶ所以上設置されており、スタッフの総数は2万2,178人である。センターリンクは各機関と年間450億ドル以上の契約を結んでおり、顧客数は610万人を数える19)

センターリンクは法律で設置される機関(statutory agency)であるが、連邦政府から完全に分離しているわけではない。連邦政府各省庁の運営に関するすべての法律はこのエージェンシーにも適用される。また、このエージェンシーは1997年財務管理責任法の対象となる。エージェンシーの資産及び負債は連邦政府の資産及び負債である。

センターリンクの運営責任は、イギリスやニュージーランドのエージェンシーと異なり、7名で構成される理事会に置かれている。理事の構成は、家庭コミュニティサービス省次官、雇用職場関係小企業省次官、最高経営責任者(CEO)、そして民間企業からの4名の理事である。ただし、2人の次官は理事会のメンバーであるが投票権を持たない。他の理事は、ポートフォリオ大臣である家庭コミュニティサービス大臣から任命される。これらの理事の任期は3年であるが、再任が可能である。CEOは理事会によって任命され、センターリンクの日常的な管理及び業務遂行に責任をもつ。

理事会の役割は、次の二つに大別される。

1] エージェンシーの目標、優先順位、政策および戦略の決定

2] エージェンシーの機能の適切、能率的かつ効果的な遂行の確保

理事会は、機能の遂行、権限の行使、ないし会議の運営に関して、大臣から理事長に対して書面で要請された指示に従わねばならない。また、理事会はセンターリンク、理事会、ないし職員に適用される連邦政府の一般的な政策を確実に遂行しなければならない。これらの事項について、理事会は主務大臣である家庭コミューティサービス大臣に報告する義務を有する。

2000年1月時点での理事長は、ロビン・マレット氏(ラスキン社取締役)である。またCEOには、スー・ヴァードン女史(元家庭コミュニティサービス局CEO、現キャンベラ大学準教授)が任じられている。他の理事は、クリスチーヌ・ギリーズ女史(セントジョージ銀行頭取)、フィリップ・ピアース氏(ジェームズボーグ・アンド・サン社理事長)、ジョン・テーム氏(パーマネントトラスティ社理事長)の3名である。投票権をもたない2名の理事には、デヴィッド・ロソキー氏(家庭コミュニティサービス省次官)とピーター・シェアゴールド氏(雇用職場関係小企業省次官)が任じられている。

 

 

 

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