(出典) Pollitt and Bouckaert, Public Management Reform, Oxford University Press, 2000, P. 26.
2. ニュー・パブリック・マネジメントの特色と若干の整理
このような行政改革の新たな潮流は1980年代、90年代になると、上述のようにニュー・パブリック・マネジメント(NPM)という用語で表現されることが多くなったが、明確に定義されることはほとんどなかった。
しかし、NPMへのアプローチに関しては三つの仕方で整理することもできよう13)。
第一に、それは一つの運動(movement)である。つまり特定の結果を予想して、そこから行動が起こされる一組の信条ないしイデオロギーであり、政府が公共サービスを直接組織し、供給し、管理する強い伝統を持つ国々において、政治家とその助言者の間で1980年代に現れた。したがって、実践が理論体系に先行したと言っても過言ではない。