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表4.4 フレッシュコンクリートの試験結果

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表4.5 硬化コンクリートの試験結果

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注)養生:標準養生

試験材令:28日

 

4.1.2 浮体構造物への適用性検討

以下、浮体構造物の設計基準である、「港湾の施設の技術上の基準・同解説、1999」(以下、港湾基準と略す)に従って考察する。

 

(1) 圧縮強度

浮体構造物に使用されるコンクリートの設計基準強度(圧縮強度)は、24〜30N/?2程度である。

表4.5より、ケースL、ULとも十分満足することがわかる。

 

(2) 引張強度、曲げ引張強度

コンクリートの引張強度、曲げ引張強度は設計上無視される(コンクリートは、引張に対しては無抵抗であるとして設計する)。このため、引張強度は、浮体構造物の強度設計上は問題とならない。

 

(3) せん断強度

港湾基準では、例えば、設計基準強度30N/?2のコンクリートの許容せん断応力度は、1.6N/?2である。これに対し、ケースL、ULのせん断強度は、それぞれ5.5、3.8N/?2である。いずれも、満足していると言えるが、実際の設計では必要に応じ、適切なせん断補強(鉄筋による補強)を行う必要がある。

 

(4) ヤング率

ヤング率は普通コンクリートに比較すると、特にケースULはかなり小さいが、強度設計上は、これを考慮した設計を行うため特に問題はない。つまり、普通コンクリート使用の部材と比較した場合、ヤング率の小さいULを使用する場合は、鉄筋量が増えることになる。

 

 

 

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