4.2 簡易係留装置の検討
4.2.1 簡易係留装置のアイデア
図4.1〜4.3に示すように、3つの新係留方式を検討した。
・アーム式係留
・ブリッジ式係留
・リンク式係留
アーム式係留は浮体底部の一端にアームを回転自由に取り付け、アーム端部をウインチで下げることにより海底面へ接地する。ブリッジ式とリンク式はアーム式係留と似ているが、陸地側に設置点を設けている。ブリッジ式は浮体のRoll運動を完全拘束するタイプで、リンク式は拘束は強いものの完全拘束にはしていない。
周波数応答解析法にて、係留状態の応答計算を行い評価した。計算上における係留系は以下のようにばね系として扱った。
(1) アーム式係留
・水深:10m
・アーム長さ:20m
・海底着地点ばね定数
x、y方向:k=5MN/m
z方向 :k=1MN/m
回転方向:自由
・浮体側連結点ばね定数
x、y、z方向 :k=1000MN/m
Roll方向 :自由
Pitch、Yaw方向:k=10000MN・m/rad
(2) ブリッジ式及びリンク式係留
・水深:10m
・ブリッジ、リンク長さ:5m
・陸地側連結点ばね定数
x、y、z方向 :k=1000MN/m
Roll、Pitch方向:自由
Yaw方向 :k=10000MN・m/rad
・浮体側連結点ばね定数
x、y方向 :k=10MN/m
z方向 :k=1MN/m
回転方向 :自由