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4日目、28日にはコンテストを催し、各クラスそれぞれレベルに沿った課題(初心 単音連続発声、初級 三音および短い単語、中級〜上級 文章朗読)で競う。各クラス上位者と全クラスを通じての最優秀者に、久永AFLA専務委員より賞品を手渡す。

最終日、29日は午前9時開会、AFLA常任委員A. ビタバシリー教授ならぴにチュアセンコン病院STミス ナンタナ、ミセス ポンスリ、ミス ダラニィおよびラーチャ ウィチィ病院STミセス シリガンニアを迎え、締めくくりのパネル ディスカッションと修了セレモニーを行う。カルーン会長の会活動報告、A. ビタバシリー教授の挨拶の後、1] 「喉摘者団体の役割などについて」ミス ナンタナとミセス シリガンニア(司会トンチャイ指導員)2] 「地方における食道発声の状況などについて」ワンチン県ミスター ブンシィー、ジャンサブリ県ミスター トンスック、サムサアコン県ミスター スーテップ(司会ワンチャイ指導員)3] 「アジア連盟各国、主としてインド、台湾の状況」久永、小野の3組のパネラーが発言する。

終わって、受講全員にA. ビタバシリー教授より修了証を交付する。全員で昼食後散会。

 

8. 成果

全く声の出ていなかった2人と、シャント手術を受けた者で、「食道発声」が出来ていなかった1人とも「お茶呑み法」などにより、発声に成功。ほかもそれぞれクラスを進める成長を見ることが出来た。

 

9. その他

1] 久永AFLA専務委員は、カルーン会長と共に、日本大使館(一等書記官 木暮康二氏、二等書記官 藤村純氏)JICAタイ事務所(研修担当 林浩史氏、スマニー ヌッタマクン氏)を表敬訪問。それぞれご挨拶して今後のご協力を要請した。

2] カルーン会長以下、タイ協会幹部と、11月開催予定の「1999年、バンコク・東京喉摘者自立促進活動」について打合わせを行った。

タイ側も、熱心に取り組んでくれている様子が見られた。

3] フライトスケジュール

1999年1月24日(日)成田発 11:00 JL717

S.C. パークホテル泊

1月30日(土)バンコク発 8:35 JL708

 

10. 特記事項

1] 先にも記したが、参加40名の喉摘者の内、声の出ていなかったのは、わずか2名に過ぎず、しかもこの2人は、今回の研修が「食道発声」初経験だった。一度でも訓練経験のある者は全て声が出ていた、ということになる。「タイ喉摘者協会」および指導員諸氏の努力の成果に敬意を表したい。

2] JICA招致研修で昨春来日したミスター スーテップは、帰国後の5月に、BUAYAI市(人口約45万人)の市長に当選された。障害者が、単に社会複帰を果たしただけでなく、このように指導的立場につかれたことは、多くの障害者に勇気を与えてくれることとして、特筆大書したい。

(報告者 小野欣也)

 

 

 

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